「アサッテの人」を読了。かなりトリッキーで挑戦的な小説。でも読みづらくはないし、難解でもない。平易でありながら、ここまで独創的な構成となっていることに驚く。話の内容そのものよりも、その小説としての枠組みというか、骨格部分の自由さに賞賛を送りたい。惜しむらくは、非常に攻撃的な構成であるのに対して、話の深掘りに不足が感じられること。ただそれすらも自由な飛躍の結果なのかも知れない。賛否両論あるようだが、ラストの切れ味は美しい。
話と文体は変わりますが、冬の音楽として定着した感のある堀込高樹ですが、いや嘘ですが、それは僕の中での話ですが、もうひとつ定着している音楽、というか曲として小沢健二の「夢が夢なら」があります。この凛とした透明感と緊張感は、晴れ渡り底冷えのする冬の朝の空気にも似て、とても清々しく、そしてとても悲しいのです。冬は悲しい。悲しくて、寒くて、それが冬のよいところ。今年の冬はポテンシャルが高い。
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